眠れない夜の夢の中で

17.眠れない夜の夢の中で

ふだん自分は3時か4時すぎに寝る。8時か9時にはなにかかにか仕事をしているので、睡眠時間は3、4時間くらい。不眠気味なのでなかなか短い。ところが、最近はかなり寝つきがいい。お酒を絶っているからだろうか、ぐっすりと眠って。そして悪夢を見る。とびきりにひどいやつを。快眠の引き換えに悪夢をとるか、眠気とともに不眠をとるか。思案のしどころだ。

最近見た夢の一例を挙げると、ドロドロの肉塊(ところどころ人間の骨がはみ出てる)が襲ってくる、一生涯ひたすら地下を降りて扉を開けてまた地下へ降りる、目のないマネキンとおしゃべりしていて殺される、昔好きだった人が恐ろしい顔で自分を殺しにくる、そんな具合。夢日記を書いて、それをプロットに物語を書いたら、こんなひどい日記より面白いものが書けそう、なんて気がする。

自分の考えでは、ささくれだった現実から逃げるために自分はお酒、というかアルコールを、手段としてふだん使っているんだけど、それがないから、無意識が耐えきれなくなってこんなものを見せてるのだと思う。じゃあ、なまの現実に耐えているほとんどの人は、どんな夢を見ているんだろうか? ことばを介さない、ありのままの夢として。

どんな時だって、横で爪を剥がされたりする人がいても、その人よりも自分の方が苦しい。その人の肩代わりなんてできないんだから。そしてその人は「なんでこの人は頭を抱えているんだ、自分がこんなに、世界一辛い思いをしているのに、さも自分の方が辛いって顔をして」なんて考えている。きっと世界一幸福な人ですら、世界一不幸みたいな顔をしていると思う。生きるってそういうこと、と思えば多少楽になるかもしれない。
sage