プロローグ

ライブハウス

そこは平穏な日常から避難する騒音な地下シェルターであり、聖域である。
ビール片手に眩い照明と巨大なスピーカーから鼓膜を突き破るような爆音を浴びながら、
何物にも代えがたい興奮と刺激を得る。

受付でドリンクチケットとフライヤーを受け取り、僕はまたここへ足を運んでしまった。

え?バンド物語でも始まるのかって?そう思わせてしまった方には申し訳ないのだが、
少し違う。これはライブハウスで働く人の物語。

そう、そこで働く変なバンドが好きな女の子に恋をしてしまった僕の何の変哲も無い話だ。
sage