七の六

 王竜のタイトル保持者は竹中重治現名人。昨年六角源太から奪取した名人位を今年度も防衛しており、名人が六角源太の独占称号と化している現代において通算名人在位四期は現役棋士中の最多回数。タイトル獲得は通算十期を数え、響が神座位挑決トーナメントで敗れた小寺と並んで東の竹中西の小寺とうたわれる、打倒六角世代の大将格である。
 棋界最高峰への挑戦権を賭けた三番勝負第二局は響の先手より。

 ――先7六歩、後3四歩、先6六歩、後8四歩、先6八飛――
 先手四間から穴熊の予定、諏訪神座のパターンからすれば居飛車穴熊に囲ってくるはず、相穴熊の展開となるだろう。相穴熊なら居飛車有利とも言われるが、こちとら振り飛車で食っている、とまで言う気は既に無いが信頼できる戦術だ。格上であろうとも食らわせてやる自信は十分にある。