電話


 電話口で親父が仕事の話をしている。むかしから親父は席を外そうとしない。最近ハマったツムツムのLINEが入ったスマホをツムツムやってる手で持ちながら半笑いで言う。
「そいつにそんな価値ねぇだろ」
 俺は漫画本を読んでいたり、テレビを見ていたり、スマホを持っていたり、高校の授業の準備をしていたりする。そうして表情一つ動かさないでこう思う。価値?
 そんなもの、俺はいらない。